プログラミング経験のない非エンジニアにとって、業務効率化ツールの作成や自身のアイデアを形にすることはハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、GoogleのAIと対話するように指示するだけでシステム開発ができる「バイブコーディング」なら、専門知識がなくても実現可能です。

今回は、非エンジニアにバイブコーディングをおすすめする理由から、Googleアカウント一つで始められる具体的な3ステップ、AIへの指示のコツまで網羅的に解説します。

この記事を読めば、誰でも簡単なWebページ制作や業務自動化を始められます。

1. そもそもバイブコーディングとは何か?非エンジニアでもできる理由

近年、IT業界で注目を集めている「バイブコーディング」という言葉をご存知でしょうか。これは、専門的なプログラミング知識がなくても、AIに自然言語で指示を出すだけで、Webサイトやツールを開発できる新しい手法のことです。

作りたいものの「雰囲気」や「要望」を伝えることでアイデアを形にできるのが最大の特徴です。これまでプログラミングの学習に挫折した経験がある方や、エンジニアに依頼するほどではないけれど業務を効率化したいと考えている非エンジニアの方にとって、まさに救世主となりうる可能性を秘めています。

本章では、まずバイブコーディングの基本と、なぜ非エンジニアでも実践できるのか、その理由を詳しく解説します。

1.1 プログラミングとの違いを解説

従来のプログラミングとバイブコーディングは、目的は同じ「コンピュータを動かすこと」であっても、そのアプローチが根本的に異なります。両者の違いを理解することで、バイブコーディングの革新性が見えてきます。

従来のプログラミングでは、開発者はHTML、CSS、JavaScript、Pythonといったプログラミング言語の文法やルールを正確に理解し、一行ずつコードを記述する必要がありました。ロジックの組み立てからエラーの修正まで、すべてをエンジニアの手で行うため、専門的な知識と長い学習時間が不可欠です。

一方、バイブコーディングは、人間が日常的に使う自然言語(日本語)で「こんな機能が欲しい」「こういうことをしたい」とAIに指示を出します。指示を受けたAIが、その意図を汲み取って適切なコードを生成してくれるのです。開発者に求められるのは、プログラミング言語の知識ではなく、AIに正確に意図を伝えるコミュニケーション能力となります。

1.2 GoogleのAIがコードを書いてくれる仕組み

「なぜAIが人間の言葉を理解し、コードを書けるのか」と不思議に思う方も多いかもしれません。この技術の背景には、「大規模言語モデル(LLM)」の存在があります。Googleが開発した「Gemini」などの生成AIは、この大規模言語モデルを基盤としています。

大規模言語モデルは、インターネット上に存在する膨大なテキストデータや、世界中のエンジニアが公開しているソースコードを事前に学習しています。その学習量は人間が一生かかっても到達できないレベルになっています。この膨大なデータの中から、「こういう指示(プロンプト)に対しては、こういうコードを生成するのが最も確からしい」というパターンを無数に学習しています。

そのため、私たちが「〇〇をわかりやすく説明するシンプルなWebページを作って」と指示を出すと、AIは学習した知識の中からHTMLの構造パターンを瞬時に引き出し、適切なコードを生成します。これは単なるテンプレートの出力ではなく、指示の文脈やニュアンスを理解した上での生成であるため、非常に柔軟な対応が可能になります。

1.3 非エンジニアにこそバイブコーディングがおすすめな3つの理由

バイブコーディングは、エンジニアの生産性を向上させるだけでなく、むしろプログラミング経験のない非エンジニアの方々にこそ大きなメリットをもたらします。ここでは、特におすすめしたい3つの理由をご紹介します。

第一に、「アイデアを即座に形にできるスピード感」です。企画職やマーケターの方が新しいサービスのアイデアを思いついたとき、従来は企画書や設計書を作成し、エンジニアに説明して開発を依頼する必要がありました。バイブコーディングを使えば、その場で簡単な試作品(モック/プロトタイプ)をAIに作らせることができます。動くものをベースに関係者と議論することで、イメージの齟齬がなくなり、プロジェクトの意思決定を大幅に加速させることが可能になります。

第二に、「圧倒的な学習コストの低さ」が挙げられます。プログラミングを一から学ぼうとすると、多くの場合、数百時間以上の学習が必要となり、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。しかし、バイブコーディングで必要なスキルは、主に「AIへの的確な指示の出し方(実現したいことを正確に伝える)」です。これはプログラミング言語の学習に比べはるかに短時間で習得でき、すぐに実践に移すことができます。

そして第三の理由は、「業務効率化による本業への集中」です。例えば、営業担当者が毎週行っているスプレッドシートへのデータ転記や集計作業、事務職の方が行う定型的なメール文面の作成といったルーティンワークを、バイブコーディングで自動化できます。

今まではこの程度の自動化でもエンジニアやプログラムがわかる人へ依頼する必要がありましたが、バイブコーディングでは自分で自動化を実現することができます。これにより創出された時間を、より創造的で付加価値の高い本来の業務に集中させることができるようになります。

1.4 非エンジニアでどこまで対応できるか?

とても便利なバイブコーディングですが、非エンジニアの方が活用する上で、どこまで対応できて、どこからが難しいのか、その限界を正しく理解しておくことが必要になります。

まず、非エンジニアでも比較的容易に対応できる範囲としては、ランディングページ(LP)や個人のポートフォリオサイトといった、小規模でシンプルなWebサイトの作成が挙げられます。また、Googleスプレッドシートの特定の列の値を自動で計算したり、特定の条件でセルの色を変えたりといった、Google Apps Script(GAS)やExcelのVBAマクロを使った日常業務の自動化も得意分野です。簡単なアンケートフォームやタスク管理ツールなど、自分用の効率化アプリのプロトタイプを作ることは十分に可能です。

一方で、大規模で複雑なWebアプリケーションや、高度なセキュリティが求められるシステム、ミリ秒単位の処理速度が要求されるゲームなどの開発などは、現状のバイブコーディングだけで完結させるのは困難です。これらの開発には、システム全体のアーキテクチャ設計やデータベースの深い知識、パフォーマンスチューニングといった専門的なスキルが不可欠であり、経験豊富なエンジニアの領域となります。

バイブコーディングであっても、最終的な確認は人間の目で行う必要があります。AIをあくまで「優秀なアシスタント」と捉え、最終的な責任は人間側にあります。ですので、非エンジニアで対応できるレベルとしては、責任範囲が狭い「モックやプロトタイプの作成」や、「自分の業務効率」なのかなと思っています。

2. バイブコーディングの始め方で準備するべきもの

「バイブコーディング」と聞くと、専門的なツールや高価なソフトウェアが必要だと感じるかもしれませんが、その心配は一切不要です。特にGoogleのAIを活用する場合、驚くほど手軽にスタートできます。

ここでは、非エンジニアの方がバイブコーディングを始めるために、具体的に何を準備すれば良いのかを分かりやすく解説します。

2.1 必須ツールはGoogleアカウントだけ

バイブコーディングを始めるにあたり、まず準備するべきものは「Googleアカウント」ただ一つです。プログラミングで必要となるような、複雑な開発環境のインストールや設定は全く必要ありません。普段お使いのパソコンとインターネットに接続できる環境さえあれば、誰でもすぐに始めることができます。

なぜGoogleアカウントだけで十分かというと、今回ご紹介する「Gemini」や「Google AI Studio」、「Google Apps Script」といった主要なツールは、すべてGoogleアカウントに紐づいて提供されているためです。これらのツールは基本無料(一部制限あり)で利用できるため、コストをかけずにアイデアを形にし始めることが可能です。もしGoogleアカウントをお持ちでない場合でも、無料で簡単に作成できますのでご安心ください。

2.2 参考になる動画を調べる

バイブコーディングを効率的に学ぶ上で、非常に役立つのが動画コンテンツです。特にYouTubeなどの動画プラットフォームには、AIの活用方法を解説するチュートリアル動画が豊富に存在します。文字や画像だけではとっつきづらい場合でも、AIとの対話の様子やプロンプトを入力してからコードが生成されるまでの一連の流れを、実際の画面を見ながら視覚的に学べるのが大きなメリットです。

動画を探す際は「初心者向け」や「非エンジニア」といった言葉を付け加えることで、ご自身のレベルに合った分かりやすい解説動画を見つけやすくなります。動画をただ視聴するだけでなく、実際に自分の手元で同じ操作を試しながら進めることで、より深く理解でき、スキルの定着も早まります。

良さそうな動画を見つけて参考にすることで、プロンプトの書き方のコツや自分では思いつかなかった活用アイデアを得ることもできます。

3. 非エンジニア向けバイブコーディングの始め方3ステップ

バイブコーディングの概要とメリットをご理解いただけたところで、いよいよ実践です。ここでは、プログラミング経験が全くない非エンジニアの方でも、無理なく始められる具体的な3つのステップをご紹介します。

簡単なWebページの作成から始め、徐々に実用的な業務自動化、そしてオリジナルアプリの開発へとステップアップしていきましょう。各ステップではGoogleのAIであるGeminiなどを活用し、対話しながら進める方法を解説します。

3.1 ステップ1 GeminiのCanvasでWebページを作ってみる

バイブコーディングの第一歩として、まずは目に見える成果物が作りやすいWebページの作成に挑戦してみましょう。Googleの生成AIサービス「Gemini」には、コードを書きながらリアルタイムでプレビューを確認できる「Canvas」という便利な機能があります。これを使えば、自分がAIに指示した内容がどのように反映されるかを即座に確認できるため、非エンジニアの方でも直感的に作業を進めることが可能です。

3.1.1 HTMLでWebページを作ってみる

Webページは、主にHTMLという言語で骨組みが作られています。HTMLはWebサイトの構造を定義するためのマークアップ言語であり、見出しや段落、画像の表示といった要素を指定するものです。まずはGeminiに対して、簡単な自己紹介ページを作成するようお願いしてみましょう。

例えば、次のようなプロンプト(指示)を入力します。

「非エンジニア向けにバイブコーディングを説明するページを作成してください。ページには、大きな見出し、簡単な特徴を箇条書きで3つを含めてください。」

すると、Geminiが指示に基づいたHTMLコードを生成します。Canvas機能を使えば、生成されたコードが実際のWebページとしてどのように表示されるかを隣の画面で確認できます。

今回は、こんなイメージのページができましたら、注意点として、AIは同じプロンプトを入れても、同じ結果を返してきません。これも特徴と受け入れで、依頼していく必要があります。

もしデザインを変更したければ、「見出しの文字を青色にしてください」といった追加の指示を出すだけで、AIがコードを修正してくれます。このように対話を繰り返すことで、プログラミングの知識がなくてもWebページの構造を理解しながら作成を進められます。

3.1.2 JavaScriptで動きのある機能を追加する

HTMLでページの骨組みを作ったら、次はJavaScriptを使って「動き」を加えてみましょう。JavaScriptは、Webページにインタラクティブな機能を追加するためのプログラミング言語です。例えば、ボタンをクリックしたときにメッセージを表示させたり、画像が自動で切り替わるスライドショーを実装したりできます。

ここでもGeminiに具体的な指示を出してみましょう。

「先ほど作成したページに、『もっと詳しく』というボタンを追加してください。そのボタンをクリックしたら、『お問い合わせありがとうございます!』というアラートメッセージが表示されるように、JavaScriptのコードを追加してください。」

この指示により、GeminiはHTMLにボタンを追加し、そのボタンがクリックされたときの動作を制御するJavaScriptコードを生成します。

HTMLとJavaScriptを組み合わせることで、単なる情報の表示だけでなく、ユーザーのアクションに反応する動的なWebページが完成します。バイブコーディングなら、こうした少し複雑な処理も日本語の指示だけで実現可能です。

3.2 ステップ2 業務の自動化をしてみる

Webページ作成でバイブコーディングの感覚を掴んだら、次はより実用的な「業務の自動化」に挑戦します。日々のルーチンワークや手作業で行っている定型業務をAIに任せることで、業務効率を飛躍的に向上させることができます。

ここでは、多くのビジネスパーソンが利用するGoogleスプレッドシートとExcelを例に、自動化の始め方を解説します。

3.2.1 Google Apps Scriptを使ってスプレッドシートで自動化する

Googleスプレッドシートやドキュメント、フォームなどといったGoogleのサービス群は、「Google Apps Script(GAS)」というプログラミング言語で連携・自動化が可能です。GASのコードも、Geminiに指示すれば簡単に生成できます。

例えば、毎日の売上報告を自動化したい場合、次のように指示します。

「Googleスプレッドシートで、毎日18時に『売上報告』シートのA1からC10の範囲をコピーし、新しいシートを作成して貼り付け、その日の日付をシート名にするGoogle Apps Scriptを作成してください。」

生成されたコードをスプレッドシートの「拡張機能」から「Apps Script」を開き、エディタに貼り付けます。

そして、トリガー(実行のきっかけ)を設定すれば、毎日自動で報告用のシートが作成されるようになります。これまで手作業で行っていた面倒なコピー&ペースト作業を自動化することができます。

3.2.2 Excelマクロで業務を自動化する

Microsoft Excelを主に使用している場合は、VBA(Visual Basic for Applications)を使ったマクロで業務を自動化できます。VBAのコード作成も、バイブコーディングの得意分野です。AIに目的を伝えるだけで、複雑なマクロも生成してくれます。

例えば、複数のExcelファイルに分散したデータを一つにまとめたい場合、次のように指示してみましょう。

「指定したフォルダ内にあるすべてのExcelファイルを開き、各ファイルの『データ』という名前のシートの内容を、現在開いているExcelファイルの『集計』シートにすべてコピーしてまとめるVBAマクロを作成してください。」

Geminiが生成したVBAコードを、ExcelのVBE(Visual Basic Editor)に貼り付けて実行するだけで、面倒なファイルの開閉やコピー作業を全自動で行えます。請求書作成やデータ集計など、定型的なExcel業務の多くはバイブコーディングで自動化することが可能です。

3.3 ステップ3 自分用の効率化アプリを作る

最後のステップとして、これまでの経験を活かして自分だけのオリジナルアプリ開発に挑戦してみましょう。Webページ作成や業務自動化で得た「AIとの対話による開発」のスキルを応用すれば、より高度でパーソナライズされたツールも作成できます。

ここでは、Google AI Studioのような開発者向けツールを活用したアプリ作成のプロセスを紹介します。

3.3.1 Google AI Studioでアプリを作る

Google AI Studioは、プロンプトを通じてより高度なアプリケーションのプロトタイプ(試作品)を迅速に構築できるプラットフォームです。例えば、日々のタスク管理を効率化するシンプルなWebアプリケーションを作りたいと考えているなら、以下のようなプロンプトから始められます。

「シンプルなタスク管理アプリのHTML、CSS、JavaScriptコードを生成してください。機能として、テキスト入力欄、タスク追加ボタン、追加されたタスクが一覧表示されるエリアが必要です。タスクには完了をマークするチェックボックスも付けてください。」

Google AI Studioは、この指示に基づいてアプリケーションの骨格となるコード一式を生成します。生成されたコードをベースにすることで、ゼロから開発を始めるよりもはるかに短い時間で、動くプロトタイプを完成させることができます。

3.3.2 使いながら希望に合わせて修正する

バイブコーディングの真髄は、一度作って終わりではなく、実際に使いながら改善を繰り返していく点にあります。最初に作ったアプリが完璧である必要はありません。むしろ、プロトタイプを実際に使ってみて、不具合の修正や「もっとこうだったら便利なのに」と感じた点をAIに伝えて修正していくプロセスが重要です。

例えば、タスク管理アプリを使ってみて、次のような改善要望が出てくるかもしれません。

「先ほど作成したタスク管理アプリに、タスクの優先度(高・中・低)を設定できるプルダウンメニューを追加してください。また、優先度が高いタスクは背景色が赤色になるようにCSSを修正してください。」

無事に優先度のプルダウンが追加されました。このような対話的な修正を繰り返すことで、アプリケーションは徐々に洗練され、本当に自分の業務にフィットした効率化ツールへと進化していきます。

4. バイブコーディングを成功させるプロンプトのコツ

バイブコーディングの魅力は、AIとの対話を通じて非エンジニアでもアイデアを形にできる点にあります。しかし、AIはあくまで指示された内容を実行するツールであり、その性能を最大限に引き出すには「プロンプト」と呼ばれるAIへの指示を適切に行うことが重要になります。

ここでは、非エンジニアの方がAIに意図を正確に伝え、期待通りの成果物を得るためのプロンプトのコツを3つご紹介します。これらのポイントを押さえることで、コーディングの知識がなくても、まるで熟練のエンジニアと会話するように開発を進めることが可能になるでしょう。

4.1 目的とゴールを明確に伝える

AIに何かを依頼する際、最も重要なのは「最終的に何がしたいのか」という目的とゴールを具体的に伝えることです。人間同士のコミュニケーションであれば、曖昧な指示でも相手が意図を汲み取ってくれることがありますが、AIは指示された言葉通りの解釈しかできません。目的が不明確なままでは、見当違いのコードが生成されてしまう可能性があります。

例えば、「お問い合わせフォームを作って」という指示だけでは不十分です。AIはどのような項目が必要で、どのようなデザインで、送信後にどのような動作をすれば良いのか判断できません。そこで、次のように5W1Hを意識して、背景や要件を具体的に伝えましょう。

悪い例:「Webサイト用のお問い合わせフォームを作って。」

良い例:「会社の製品紹介サイトに設置するための、顧客からの質問を受け付けるお問い合わせフォームを作成してください。目的は、見込み顧客からの質問を効率的に集めることです。必要な項目は『会社名』『氏名』『メールアドレス』『問い合わせ内容』の4つです。全ての項目は入力必須にしてください。最後に『プライバシーポリシーに同意する』というチェックボックスと、『送信する』ボタンを設置してください。ボタンを押したら『お問い合わせありがとうございました。』というメッセージが表示されるようにしてください。」

このように、誰が、何のために、どのような機能を持ったものを作りたいのかを詳細に伝えることで、AIはあなたの意図を正確に理解し、より完成度の高いコードを初回から生成してくれるようになります。

4.2 専門用語を使わず平易な言葉で書く

非エンジニアの方がバイブコーディングを行う上で、無理に専門用語を使う必要は一切ありません。むしろ、付け焼き刃の知識で専門用語を使うと、かえってAIが混乱し、意図しない結果を招く原因となります。現在のGoogleのAI(Geminiなど)は非常に高度な自然言語処理能力を備えているため、日常的に使う平易な言葉で指示する方が的確に伝わります。

例えば、「このボタンのUIを改善して」といった抽象的な表現ではなく、「この『次へ』と書かれたボタンをもっと目立たせたいです。サイズを今の1.5倍にして、背景色を青色に変えてください。マウスカーソルを乗せたら色が少し明るくなるようにして、クリックしたことが分かりやすくしたいです。」というように、具体的な見た目や動作を言葉で説明しましょう。

「データベースに顧客情報を格納して」と指示する代わりに、「入力された『氏名』と『メールアドレス』を、後から一覧で確認できるように記録しておいてください」と伝える方が、AIは適切な処理方法を提案してくれます。まるで、プログラミングを知らない同僚に作業をお願いするような感覚で、分かりやすい言葉を選ぶことが成功への近道です。

4.3 段階的に指示を出して精度を上げる

複数の機能やWebページを一度の指示で完璧に作ろうとすると、AIが指示の一部を忘れたり、解釈を間違えたりする可能性が高くなります。人間が大きなプロジェクトを小さなタスクに分割して進めるのと同様に、AIへの指示も段階的に行うのが賢明です。

例えば、Webページを作成する場合、以下のようにステップを分けて指示を出していくとスムーズです。

ステップ1:骨組みの作成
「まずはWebページの基本的な構造を作ります。一番上にヘッダー、中央にメインコンテンツ、一番下にフッターがある、ごく一般的なレイアウトのHTMLコードを作成してください。」

ステップ2:各パーツの作成
「次に、ステップ1で作成したヘッダー部分に、サイトのロゴ画像と『ホーム』『製品情報』『会社概要』の3つのメニュー項目を横並びに配置してください。」

ステップ3:詳細の追加と修正
「メインコンテンツ部分に、大きな見出しで『私たちのサービスについて』と表示し、その下に関連する説明文と画像を配置するコードを追加してください。画像は右側に、文章は左側に表示されるようにしてください。」

このように、一つの工程が終わるごとにAIが生成したコードを確認し、問題がなければ次の指示を出すという対話的な進め方を推奨します。この方法なら、もし途中でエラーが発生しても、どの段階の指示に問題があったのかを特定しやすくなります。

焦らず、一つ一つのステップをAIと一緒に確認しながら作り上げていく。この丁寧な対話こそが、バイブコーディングを成功に導く最大のコツと言えるでしょう。

5. まとめ

今回は、非エンジニアでもGoogleのAIを活用してアイデアを形にできる「バイブコーディング」の始め方から成功のコツまでご紹介しました。プログラミングの専門知識がなくても、Geminiなどに日本語で指示するだけでWebページ作成や業務自動化が可能です。

学習コストを抑えつつ具体的な成果を得られるため、非エンジニアにこそおすすめの手法といえます。本記事で解説した簡単なステップを参考に、まずは身近な業務の効率化からバイブコーディングを始めてみてはいかがでしょうか。